2021年度 研究助成(論文)決定のお知らせ

 日本放射線技術学会 近畿支部 研究助成(論文)申請につきまして,研究助成(論文)に関する細則第6条により,表彰委員会で審査の上,下記の助成が決定しましたので報告します.

1.研究助成(論文):論文作成に関連した費用の助成
・申請者 :兵庫医科大学病院  藤川 慶太 氏
・申請額 :7,180円
・助成額 :7,180円(1件につき2万円以内)
・論文題名:胸部立位 X 線撮影におけるグリッドと散乱 X 線補正処理を併用した
      システムの有用性
・著者名 :藤川 慶太,尾崎 隆男,中川 英雄,菊池 圭祐,桐木 雅人,和田 悠哉,
      三木 遼祐,琴浦 規子 
・掲載雑誌名:日本放射線技術学会雑誌
・掲載号(文献表記):
 藤川慶太, et al. “胸部立位 X 線撮影におけるグリッドと散乱 X 線補正処理を併用したシステムの有用性”
 日本放射線技術学会雑誌2021; 77(6): 555-563.
・論文要旨:
 一般撮影において撮影部位ごとにグリッドを交換するのが煩わしく,交換時の落下のリスクがある.この問題を解決すべく一種類のグリッド比のみで画質を担保する方法を考案した.グリッド比 8:1(RG8)と散乱線補正処理 (Intelligent Grid:IG)を併用させることで胸部立位 X 線撮影(高格子比グリッド)の画質が担保できないか物理評価(散乱線含有率 SDNR,TTF),視覚評価(一対比較法)で評価した. 結果,RG8 と IG3 を併用することで従来の高格子比グリッドと同等以上の画質を得ることができた. 腹部,胸郭,脊椎などの撮影は RG8 を固定で使用し,胸部立位 X 線撮影時のみ IG3 を併用することでグリッドの交換が不要となり検査の効率化と落下による破損,グリッド比の選択ミスなどリスクの軽減に期待ができる.

以上

 

2021年度 研究助成(論文)決定のお知らせ